金沢の喫茶店文化は、観光ガイドの表紙にはあまり出てきません。でも実はこの街、昭和から続く純喫茶が今も現役で、朝7時からコーヒーの香りが漂う喫茶の街です。
地元の店を取材して回っている石川まんでいいところ編集部が、いま営業していることを確認できた店だけに絞って、金沢のレトロ喫茶・純喫茶をまとめました。営業時間や定休日は変わることがあるので、訪問前に各店のSNSなどで最新情報を確認してください。
昭和から続く純喫茶
純喫茶ローレンス(片町)
1966年創業、金沢の純喫茶を語るなら外せない一軒です。金沢美術工芸大学出身のマダムがつくり上げた西洋の古城のような空間で、作家の五木寛之が執筆場所にしていたことでも知られます。直木賞受賞の知らせの電話をこの店で受けたという逸話も。大事な注意点がひとつあり、現在は前日までの電話予約制(夜のみ)での営業です。ふらっとは入れないので、行きたい方は必ず予約を。
喫茶 岸(尾山町)
1969年創業、尾山神社の近くで半世紀以上続く昭和の純喫茶です。コーヒーは400円でお茶請け付き。看板猫が2匹いて、時間の流れがゆっくりになる店です。日曜休み。
ピノ(片町)
1979年創業、レンガ調の店内に48席を構える片町の老舗です。サイフォンで淹れるコーヒーに、明太子クリームオムライスやフルーツワッフルといった喫茶メシが揃い、幅広い世代に愛されています。火曜・水曜休み。
カフェ・ド・ティーエリー(兼六園近く)
1968年創業。兼六園観光の帰りに寄れる場所で、バナナマウンテンや焼りんごといった懐かしの喫茶スイーツが名物です。午後だけの営業(13時頃〜17時)なので、時間帯には注意してください。金曜休み。
建物・空間ごと楽しむ店
- カフェ・フレール(尾張町): 国登録有形文化財のビルに入る喫茶。昭和初期のステンドグラスとシャガールの作品が迎えてくれます。10:00〜22:00と夜まで開いているのも貴重です
- PARTIE(金沢白鳥路 ホテル山楽内): 大正ロマンをテーマにしたラウンジ。クリームソーダが10種類、金箔ブレンドコーヒーも。9:00〜20:30・無休
- レストラン純喫茶 TOMO(21世紀美術館そば): 1975年にうなぎ屋として始まり喫茶に転じた三代目の店。レンガ壁とアーチ窓の空間で、クリームソーダ680円や週末限定モーニングが人気です。月曜休み
- 喫茶クラシック(福増町・郊外): 英国アンティークのステンドグラスで純喫茶の空間を再現した比較的新しい店。喫茶店のプリン500円。車での金沢旅なら候補に。日曜休み
朝とコーヒーの名店
- 東出珈琲店(近江町市場すぐ): 常時約20種を自家焙煎する本格派。プリンは午前中に売り切れることも多い人気ぶりです
- 喫茶メルツバウ(尾山町): 朝7時から開く、本とレコードに囲まれた秘密基地のような店。ガトーショコラ600円
- 謎屋珈琲店 金沢本店(金沢駅徒歩圏): 謎解き付きのミステリーカフェ×自家焙煎。朝7時から夜22時まで開いていて、旅程のすき間に入れやすい一軒です
- ひらみぱん(長町・せせらぎ通り): 大正時代の鉄工所をリノベしたベーカリーカフェ。朝8時からのモーニングは金沢の朝の定番です。月曜休み
巡り方のヒント
- エリアで固めると効率的です。尾山町(岸・メルツバウ)、片町(ピノ・ローレンス)、近江町周辺(東出珈琲店)はそれぞれ徒歩圏です
- 朝は東出・メルツバウ・謎屋・ひらみぱん、昼はピノやTOMO、夜はフレールかローレンス(要予約)と時間帯で使い分けられます
- 老舗は営業時間が変わりやすく、臨時休業もあります。遠方から目当てで行くなら、当日のSNS確認か電話が確実です
まとめ
金沢の喫茶店は、観光の合間の休憩所ではなく、それ自体が目的地になる場所です。兼六園と茶屋街の間に、昭和から変わらない一杯を挟んでみてください。旅の記憶に残るのは、案外そういう時間だったりします。
Sightseeing
この記事に出てくる観光スポット
本文で触れた場所です。開いている時間や料金は、それぞれのページにまとめてあります。
