石川に泊まろうと思ったとき、最初に知りたいのは「だいたいいくら見ておけばいいか」だと思います。ところが宿の予約サイトを開くと、日付と人数を入れないと値段が出てきません。相場が分からないまま検索して、出てきた金額が高いのか安いのか判断できない。よくある話です。

そこで、石川県内の宿617軒の「最低料金」を全部集めて数えました。料金が公開されていたのは438軒。その438軒の分布を見れば、石川の宿がどのあたりの値段に集まっているかが分かります。

結論:中央値は1泊7,500円

兼六園(金沢市)
兼六園(金沢市)

438軒を安い順に並べて、ちょうど真ん中に来る宿の最低料金が7,500円でした。平均は9,148円ですが、平均は一部の高級旅館に引っ張られて上がるので、感覚に近いのは中央値のほうです。

いちばん安い宿1,680円
中央値(真ん中の宿)7,500円
平均9,148円
いちばん高い宿96,624円

つまり、1泊8,000円くらいを基準に置いておけば、県内の半分の宿が視界に入るということです。ここを起点に、上げるか下げるかを考えるのがいちばん早い。

価格帯の分布:1万円未満に7割

山代温泉(加賀市)
山代温泉(加賀市)

分布を見ると、石川の宿は思ったより下のほうに集まっています。

価格帯軒数割合
〜4,999円120軒27.4%
5,000〜7,999円113軒25.8%
8,000〜9,999円75軒17.1%
10,000〜14,999円77軒17.6%
15,000〜19,999円28軒6.4%
20,000〜29,999円14軒3.2%
30,000円以上11軒2.5%

1万円未満が308軒で、全体の7割。2万円を超える宿は25軒しかありません。石川は加賀屋のような大型旅館の印象が強いので「高い」と思われがちですが、数のうえでは圧倒的にビジネスホテルとゲストハウスの県です。

5,000円を切る宿は120軒。その4分の3が金沢

ひがし茶屋街(金沢市)
ひがし茶屋街(金沢市)

5,000円未満の120軒がどこにあるかを数えると、はっきり偏っていました。

  • 金沢市 89軒(120軒の74%)
  • 小松市 10軒
  • 白山市 8軒
  • 加賀市 4軒
  • その他の市町 それぞれ1軒ずつ

安く泊まりたいなら金沢に泊まる、というのがデータの答えです。逆に言えば、能登や加賀の温泉地には「とにかく安く」という選択肢がほとんどありません。宿の数そのものが少ないうえ、旅館が中心だからです。宿がどこに何軒あるかは石川の宿は617軒、どこに何軒あるか数えましたにまとめました。

市町で中央値が変わる

和倉温泉(七尾市)
和倉温泉(七尾市)

宿が5軒以上ある市町の中央値を並べると、こうなります。

市町宿の数料金が分かる宿中央値
金沢市274軒221軒5,850円
小松市35軒33軒5,900円
白山市42軒30軒7,500円
加賀市71軒64軒9,052円
志賀町34軒19軒9,200円
七尾市66軒38軒9,350円

金沢と小松が6,000円弱、加賀・七尾が9,000円台。差は「その町が温泉地かどうか」でほぼ説明がつきます。加賀市には山代・山中・片山津、七尾市には和倉があり、どちらも1泊2食つきの旅館が主流です。素泊まりのビジネスホテルと2食つきの旅館を同じ土俵で比べているので、当然の差ではあります。

この点は、金沢に泊まるか温泉地に泊まるかを決めるときの材料になります。エリアごとの性格は石川の宿の選び方|金沢・加賀・能登、エリア別まとめで整理しています。

この数字の読み方(大事なところ)

輪島朝市(輪島市)
輪島朝市(輪島市)

数えた以上、限界も書いておきます。

  • ここでいう最低料金は「その宿でいちばん安いプランの目安」です。実際の宿泊料金は日付・人数・部屋タイプで変わります。土曜と連休は上がります
  • 1人あたりか1室あたりかは宿によって表記が違います。2人で泊まると倍近くになる宿もあります
  • 617軒のうち179軒は料金が公開されていません。能登の宿は公開が少なく、輪島市は25軒中2軒、珠洲市は15軒中1軒しか分かりませんでした。能登の数字は参考程度に見てください
  • 集計は2026年7月時点のデータです

特に3つめは重要で、能登の中央値が低く見えるのは「安い宿が多いから」ではなく「料金を公開している数軒しか数えられていないから」です。ここを混同しないでください。

結局、いくら見ておけばいいか

金沢城公園(金沢市)
金沢城公園(金沢市)

ここまでの数字を、予算の目安に直します。1泊1人あたりの目安です。

予算取れるもの
5,000円まで金沢のビジネスホテル・ゲストハウス。選択肢は金沢にほぼ限られる
8,000円前後県内の宿の半分が入る。金沢なら余裕があり、温泉地も素泊まりなら届く
12,000〜15,000円温泉地の旅館で2食つきが現実的になる
20,000円以上該当は25軒。大型旅館の上位プランと、一棟貸しの一部

金沢を拠点にして安く泊まり、日中に加賀や能登へ出る。この組み立てが金額的にはいちばん軽くなります。逆に、温泉に浸かって食事を出してもらうことが旅の目的なら、そこは12,000円から見ておいたほうが探しやすい。どちらが正しいという話ではなく、先に決めておくと検索が速くなるという話です。

ひとつ補足を。車で行くなら、宿泊費に駐車場代を足して比べてください。金沢では駐車場が有料の宿が7割を超え、1泊1,000円前後かかります。市町によってまるで事情が違うので、石川の宿、駐車場が無料なのは何軒?もあわせてどうぞ。

金沢駅まわりの宿は金沢駅周辺の宿40軒に、加賀温泉郷の旅館は加賀温泉郷の宿にまとめてあります。実際に泊まられている数(口コミの数)から見た記事は石川の宿の口コミ22万件を数えましたです。値段と人気は一致しないので、あわせて見ると宿の見え方が変わります。

写真提供:石川県観光連盟/ほっと石川旅ねっと


Sightseeing

この記事に出てくる観光スポット

本文で触れた場所です。開いている時間や料金は、それぞれのページにまとめてあります。

輪島朝市火災で朝市通りは焼失しましたが、朝市は場所を変えて続いています。いまどこで開かれているかをまとめました。ページを見る
和倉温泉能登を代表する温泉地。総湯は朝7時から営業再開、足湯は震災の被害で休止中。いまの状況をまとめました。ページを見る
山代温泉洗い場のない「古総湯」と現代的な「総湯」。2026年4月改定の入浴料と営業時間、二つの湯の使い分けを。ページを見る
ひがし茶屋街格子戸の町家が続く、金沢最大の茶屋街。歩く時間の目安と、人の少ない時間帯、駐車場事情をまとめました。ページを見る