石川の郷土料理は数が多く、並べただけでは覚えられません。成り立ちで3つに分けると整理できます。
3つの系統

| 系統 | 背景 | 代表 |
|---|---|---|
| 藩の料理 | 加賀藩の武家・茶の湯の文化 | 治部煮、鴨の治部、押し寿司 |
| 冬の保存食 | 雪で生鮮が手に入らない期間 | かぶら寿司、大根寿司 |
| 能登の発酵 | 漁と、塩と、時間 | いしる、こんか漬け |
なぜこうなったかは石川に名物が多いのはなぜ?に書きました。
治部煮(じぶに)

石川の郷土料理といえばこれです。
- 鴨肉(または鶏肉)に小麦粉をまぶして煮る
- すだれ麩、しいたけ、青菜と一緒に
- 仕上げにわさびをのせる
小麦粉をまぶすことで、汁にとろみがつき、肉が硬くならない。この一手間が治部煮の正体です。
名前の由来には諸説あります。煮るときの「じぶじぶ」という音から、という説がよく挙げられます。
わさびをのせるのが特徴で、これがないと治部煮になりません。治部煮に、食べられる場所の考え方を別途書きました。
かぶら寿司
冬にしか作られません。
- かぶを切って、あいだにブリを挟む
- 米麹で漬け込んで発酵させる
- 正月に食べるもの
「寿司」と付きますが酢飯は使いません。なれずしの一種です。
作るのに時間がかかり、寒くないとうまく発酵しません。だから冬限定です。買い方はかぶら寿司のお取り寄せにまとめました。
大根寿司
かぶら寿司の親戚です。かぶの代わりに大根、ブリの代わりにニシンを使います。
ニシンを使うのは、北前船で北海道から入ってきたためです。かぶら寿司より庶民的な位置づけとされます。
いしる・いしり
能登の魚醤です。
- イワシやイカの内臓を塩漬けにして発酵させる
- 1年以上かけて作る
- 独特の香りがあります
鍋(いしる鍋)や、貝殻を鍋にする「貝焼き」に使われます。買い方は能登の塩といしるの通販に書きました。
こんか漬け
ぬか漬けにした魚です。サバやイワシを塩漬けにしてから、米ぬかに漬け込みます。
「こんか」は「米ぬか」がなまった呼び方です。塩気が強く、そのまま少しずつ食べるか、焼いて食べます。
加賀野菜

石川には加賀野菜という認定制度があり、金沢で古くから作られてきた野菜が指定されています。
- 五郎島金時(さつまいも)
- 加賀太きゅうり
- 金時草(きんじそう)
- 源助だいこん
- 打木赤皮甘栗かぼちゃ
このうち五郎島金時がいちばん手に入りやすく、通販でも買えます。
金沢おでん
郷土料理として最近扱われるようになったのが金沢おでんです。
- 車麩
- 赤巻(赤い渦巻きのかまぼこ)
- カニ面(冬限定。香箱ガニの甲羅に身と内子を詰めたもの)
カニ面は11月6日のカニ解禁から、香箱ガニの漁期が終わる年末までしか出ません。
通販で試す
現地で食べるのがいちばんですが、多くは通販でも手に入ります。何が買えて何が現地限定かは石川のお取り寄せに整理しました。
かぶら寿司のように季節が決まっているものがあるので、時期は先に確認してください。
まとめ
- 石川の郷土料理は藩の料理/冬の保存食/能登の発酵の3つに分かれる
- 治部煮は小麦粉をまぶして煮る。わさびをのせる
- かぶら寿司は冬だけ。なれずしで、酢飯は使わない
- いしるは能登の魚醤。1年以上かけて作る
- カニ面は11月6日から年末までの限定
