東京・大阪・名古屋から金沢まで、新幹線の正規の運賃と特急料金をJRの公式資料で確認しました。往復の交通費が分かれば、あとは泊まる宿の代金を足すだけで個人手配の旅費が出ます。

パックツアーの価格は旅行会社ごとに違うので、ここでは金額を出しません。比べるときの物差しになるのは、自分が払う交通費の実額のほうです。

東京から金沢は片道14,600円。2026年3月に運賃が変わった

金沢駅 鼓門ともてなしドーム
金沢駅 鼓門ともてなしドーム(写真提供:石川県観光連盟/ほっと石川旅ねっと)

北陸新幹線「かがやき」の普通車指定席、通常期で、東京〜金沢は運賃7,700円と特急料金6,900円。合計14,600円です。往復すれば29,200円。JR東日本が公開している改定後運賃検索サービスに4月の日付を入れて確かめた額で、所要は最速2時間24分。

この運賃は2026年3月14日に上がりました。JR東日本が消費税率の改定等を除いて会社発足以来はじめての運賃改定を実施し、普通運賃は幹線で4.4%の改定。東京〜金沢の運賃は7,480円から7,700円になりました。特急料金とグリーン料金は改定していないので動いたのは運賃の220円ぶんだけ。改定前の合計は14,380円でした。

もうひとつ、特急料金には季節の区分があります。通常期に対して閑散期は200円引き、繁忙期は200円増し、最繁忙期は400円増し。上の14,600円は通常期の額なので、いつ行くかで数百円は動きます。月ごとの気温や雪の出方から日程を選ぶなら、そこも一緒に見ておくと決めやすい。

大阪と名古屋は敦賀で乗り換える。9,000円台で着く

2024年3月16日に北陸新幹線の金沢〜敦賀間が開業して、関西・中京から金沢への直通特急はなくなりました。いまは大阪から「サンダーバード」、名古屋から「しらさぎ」で敦賀まで行き、そこで新幹線に乗り換えます。乗り換えの標準時分は8分。在来線特急のホームは敦賀駅の1階、新幹線は3階で、階を移るだけで済む構造になっています。

きっぷは通しで買えます。大阪〜金沢は運賃4,840円と特急料金4,570円で9,410円、名古屋〜金沢は運賃4,510円と特急料金4,570円で9,080円。どちらも通常期の普通車指定席で、乗り換えをはさんでも特急料金はまとめて計算されます。

所要時間は大阪から最速2時間9分、名古屋からも最速2時間9分。東京からの2時間24分と大きくは変わらないのに、交通費は5,000円以上安い。バスを使えばさらに下がるので、金沢への高速バスと新幹線の違いも別にまとめました。

出発地運賃特急料金片道合計往復最速所要時間
東京7,700円6,900円14,600円29,200円2時間24分
大阪4,840円4,570円9,410円18,820円2時間9分
名古屋4,510円4,570円9,080円18,160円2時間9分

往復の交通費に宿代を足すと、個人手配の総額が出る

金沢城公園(金沢市)
金沢城公園(金沢市)(写真提供:石川県観光連盟/ほっと石川旅ねっと)

個人手配というのは、きっぷと宿を自分で別々に取ることです。総額の出し方は単純で、往復の交通費に泊まる宿の代金を足すだけ。東京から29,200円、大阪から18,820円、名古屋から18,160円が土台になります。

残りは宿代です。石川の宿438軒の最低料金を数えた記事があるので、どのくらいの帯で探せるかはそちらで当たりがつきます。1泊か2泊かで総額はかなり動くので、金沢・能登・加賀に何日ずつ割くかを先に決めておくと計算が早い。

この2つを足した額を持っていれば、パックの提示額を見た瞬間に判断できます。提示額が下なら、宿か交通のどちらかがまとめ買いで下がっている。上なら、手配を任せるぶんの費用がいくらなのかがそのまま見えます。

金沢・能登・加賀に何日ずつ割くかで、別の角度から書きました。

割引きっぷを入れると、比べる数字が動く

正規運賃で比べるのか、割引きっぷで比べるのかで結論は変わります。JR自身がネット予約向けの割引を出しているので、そこまで見てから並べてください。

東京〜金沢なら、えきねっとの新幹線eチケットの通常価格が14,400円。乗車前日までの申し込みで10%引きの12,960円、14日前までなら30%引きの10,080円という価格例をJR東日本が公表しています(2026年3月16日時点)。ただし列車と席数と区間が限定されていて、乗り遅れると特急券の部分は無効になります。

大阪〜金沢は、e5489の「北陸・関西チケットレス(早特7)」が4,400円。これに在来線区間の運賃2,310円が別途かかるので合計6,710円で、正規の9,410円より2,700円安い計算です。利用日の7日前まで、クレジットカード決済限定という条件つき。

早く決めるほど下がるのは個人手配も同じ、ということです。締切のある割引を使うか使わないかで東京発は4,000円以上動くので、比べる前にどちらの前提で計算しているかをはっきりさせておいてください。

やめたときの負担が、パックと個人手配では別物

見落としやすいのがキャンセルです。旅行会社のパックは「募集型企画旅行」という契約にあたります。旅行会社が目的地・日程・代金をあらかじめ決めて参加者を募る形のもので、取消料の上限は国が定める標準旅行業約款で決まっています。

個人手配のきっぷは、代金の何%ではなく手数料です。乗車券と自由席特急券は使用開始前なら220円、指定席特急券は列車の出発日の2日前までが340円、前日から出発時刻までが30%(最低340円)。宿のキャンセル料は宿ごとに別に決まるので、そこは予約のときに確認してください。

約款の数字は上限で、実際にいくら取るかは契約書面に書かれます。個人手配でも割引きっぷは別の条件になるので、安い商品ほど後から動かしにくい。

解約する時期パック(募集型企画旅行・国内旅行)JRのきっぷ(正規)
21日前まで取消料の定めなし乗車券220円/指定席特急券340円
20日前〜8日前旅行代金の20%以内乗車券220円/指定席特急券340円
7日前〜2日前旅行代金の30%以内乗車券220円/指定席特急券340円
前日旅行代金の40%以内指定席特急券は30%(最低340円)
当日(出発前)旅行代金の50%以内指定席特急券は30%(最低340円)
出発後旅行代金の100%以内指定席特急券は払いもどし不可

どっちが得かは、自分の数字が出てから決まる

パックの価格は旅行会社ごとに違い、同じ日程でも開きます。だから「パックが得」「個人手配が得」と一般化しても意味がない。決め手は、手元に往復交通費の実額があるかどうかです。

東京29,200円、大阪18,820円、名古屋18,160円。この往復に自分が泊まりたい宿の代金を足せば、比較の基準ができます。あとは提示額との差を見て、その差に納得できるかを決めるだけ。

現地の足も別に要ります。金沢市内をバスで回るか車を借りるかで一日の出費はまた変わるので、そこは日程が固まってから考えれば間に合います。

なお、ここに挙げた運賃と料金は2026年9月時点で公式に確認したものです。時期・列車・改定で変わります。出発前に、自分の日程でJRの公式サイトから引き直してください。


Sightseeing

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