能登半島の西の付け根、志賀町。海沿いの国道から少し内陸に入った「志賀の郷リゾート」の敷地に、木々に囲まれた一軒のレストランがあります。「能登 ビストロ イグレック」。フレンチのシェフとパティシエールのご夫婦が2013年8月に開いた、能登の食材を主役にしたビストロです。
森の中の隠れ家、と紹介されることの多い立地ですが、実際に訪ねてみると、隠れ家という言葉がしっくりくる静けさがあります。
看板は、能登の食材でつくるパスタ

イグレックの料理はコースのみで、単品の注文はありません。フレンチとイタリアンの両方を土台にしたビストロで、なかでも地元の食材を使ったパスタが看板です。ランチは「本日のパスタコース」が2,950円から。その日に手に入った能登の野菜や魚が、そのままお皿の内容を決めていきます。
夜はコースが5,500円から。前菜、メイン、パスタ、デザート、コーヒーまでをつなぐ構成で、組数をしぼった予約制です。かしこまったフレンチというより、その日の能登をそのままお皿にのせたような、肩の力の抜けた組み立てになっています。
デザートを担当するのはパティシエールである奥さま。料理とお菓子を別々の作り手が受け持つコースは、最後の一皿まで気を抜かずに走り切れるのが強みです。冬に香箱ガニを出したり、季節ごとに能登の旬をそのまま反映させたりと、訪ねるたびに内容が変わっていきます。
お弁当やオードブル、パーティー向けのメニューにも対応していて、バスツアーや団体の受け入れもしています。地元で集まりがあるときに頼れる存在として、地域の中に根を張っているお店です。

水曜と土曜だけ開く、もうひとつの顔

イグレックには、レストランとは別にパン屋としての顔があります。営業は毎週水曜と土曜の限定で、10時から18時まで、なくなり次第終了。この日はレストランの厨房がそのままパン工房になり、焼き上がったパンが店頭に並びます。食パンが出てくるのは11時半ごろで、予約もできます。
週に二日だけというのは、パンを買いに行く側からするとなかなかの縛りです。それでも続いているのは、この日を目当てに通う人がいるからでしょう。レストランの予約が取れない日でも、パンの日なら気軽に立ち寄れます。志賀町を通りかかる予定が水曜か土曜に当たったら、覚えておいて損はありません。
訪ねる前に営業カレンダーの確認を

イグレックで気をつけたいのが営業日です。定休日は火曜が基本ですが、そのほかにも不定休があり、毎月の営業カレンダーがInstagramで告知されます。夏季休暇のようなまとまった休みも、そこでお知らせされる形です。
時間は昼が11:30から14:00ラストオーダー、夜が17:30から20:00ラストオーダー。夜は組数をしぼった予約制なので、ディナーを狙うなら予約は必須です。昼も予約をしてから向かうほうが確実でしょう。
席数は25席、駐車場もあります。志賀の郷リゾートの中にあるので、能登金剛や巌門をめぐるドライブの途中に組み込みやすい場所です。
編集部より

ご夫婦ふたりで、コース料理とパンの両方を回していく。しかも夜は組数をしぼった予約制という、まったく効率を追いかけないやり方です。だからこそ、通された席で出てくる一皿には、その日その人数分だけの手間がきちんと入っています。志賀町まで足を延ばす理由になるお店です。訪ねるときは、Instagramで今月の営業日を確かめてから向かってください。

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